TECC(中国語コミュニケーション能力検定)
​第1回TECC-iBTに関する講評

【講評】 中国語コミュニケーション協会  楊 達(早稲田大学文学学術院 教授)

2021年12月19日に第1回TECC-iBTが実施されました。年末のお忙しい時期にご参加いただき、誠にありがとうございました。

今回のスコアについて、全体(リスニング+リーディング)の平均点は554点(標準偏差271点)でした。スコアの分布から見て初級者から上級者までの受験者の方にご参加いただいたことを確認しました。

データを分析しますと、上級者の方にとって、意味が近い言葉の使い分けがひとつの関門になっているようで、さらに上を目指すためには類義語の微妙な解釈に習熟することが必要です。また、高いスコアを取っている方の中でも第一部の発音数字問題のところで誤答した人が見受けられます。中国語の発音、とくに声調を間違えますと、相手に自分の意志を正確に伝えられなかったり、時に不必要な誤解を招いたりすることがあります。上級者とは言え、日頃から一層発音に気を付ける必要あります。

一方、初級、中級の方は日常生活でよく使われる表現に関する問題に誤答する傾向が見られました。日常生活あるいはビジネスシーンでよく使われる表現が出題されるのはTECCの特徴でもあります。日頃から、中国語の記事や書籍を読んだり、気になる語彙をインターネットで検索したり、あるいは中国のドラマを視聴したり、と教科書や参考書だけでなく、できるだけ多くの生きた中国語に触れるようにしてみることをお薦めします。

なお、TECCは項目応答理論とよばれるテスト理論に基づいてスコアを算出しています。これは、「1問間違えたから,〇点減点される」というような方法で採点するものではなく、また,全問正解したからと言って,必ずしも1000点になるというものでもありません。項目応答理論を使うことによって、どの回のテストを受験しても、受験者の中国語コミュニケーション能力レベルに見合ったスコアが返るようになっています。ご自分のスコアはどのぐらいの中国語コミュニケーション能力に当たるのかを知るためには、認定証にあるスコアの結果欄の下、もしくはホームページの「総合スコアと定義」の表を確認してください。
https://www.tecc.jpn.com/about/score.html

最後に、テスト実施後のアンケートに貴重なご意見をたくさんお寄せいただきました。誠にありがとうございます。お寄せいただいた意見を参考に、より公正なテストの実施に向けて引き続き努力してまいります。

今後ともTECCをどうぞよろしくお願いします。